アガサ次郎の推理日記

推理小説好き(初心者)です。主に読んだ本の感想を書き込んでいきます。

『お前のブルースを聴かせてくれ(増補改訂版)』 / 古市コータロー

 

上のリンクの物は増補改訂版の物ではありません。

今回紹介するのは増補改訂版の方になります。

 

 

リンクで画像が出ないので、写メでごまかします。

古市コータロー/増補改訂版 古市コータロー(ザ・コレクターズ)自伝『お前のブルースを聴かせてくれ』<タワーレコード限定>


先日のコレクターズの武道館ライブの際に購入した古市コータローさんの自伝本になります。

 

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この表紙は武道館限定版ということですので、タワーレコードに並ぶ物は表紙が別の物になるそうです。

以前のライブの記事にも書きましたが、グッズに長蛇の列が出来ていたため、正直自伝本は数量限定と聞いていたのでもの完売しているだろうと思っていました。

ところが順番が回ってきて確認すると普通にまだ在庫がありました。

ライブ終演後も物販の担当者(タワレコの営業マン?)が声を張って宣伝していたので、まだ在庫が残っていた模様。

ただ、コータローさんのツイッターだかブログだかによれば結局は完売したようです。

 

増補改訂版ではない自伝本も自分は何度も読んでおり、加山雄三さんが帯に寄せた「これは男の生き方の教科書だ」というコメントが印象的でした。

前作は2014年時点での自伝ということで第三章まででしたが、増補改訂版ではその後の話が語られている第四章が挿入されています。

これが増補の部分になるかと思いますが、改訂の方に関しては巻頭のコータローさんの写真以外は気づけませんでした。

細かい部分が変わっているのかも知れません。

 

前作が出てからのコレクターズ自体も本当に色々な出来事があり、まずベース担当だった小里さんの脱退、そこからのコータローさんの準地元への凱旋ライブがあり、次いで武道館ライブの発表、ところが発表後に今度はドラムの脱退、そして新しいメンバーの加入を経ての1回目の武道館ライブの成功・・・といった感じで、正直コータローさんの口から聞きたい話が沢山ありました。

息子さんの話もそうです。

その全てが書かれているのが第4章となっています。

小里さんと阿部さんの脱退の話はバンドという活動の厳しさを思い知らされましたが、それでもやっぱりあの1回目の武道館のライブを観て、感傷的な気持ちの方が小さくなる気がしています。

4章の中でもやはり武道館ライブの当日の話は特に自分は感動的で、前作が自信の夢を語って終わった形になった事に対して、本作ではそれとは別の夢にはなりますが、コータローさんの夢と言えるものが1つ叶ったことが語られています。

1回目の武道館ライブのDVDで知人のポルシェでやってくるコータローさんの映像が入っていましたが、その前に両親のお墓参りに行っていたとは知りませんでした。

それを知ってから武道館ライブを見ると、またコータローさんの軌跡を思い出して一味違った感動が味わえそうです。

 

古市コータローさんと言えば、声優の故・藤原啓治さんの親友ということでも知られています。

藤原啓治さんが亡くなった際のニュースにはコータローさんの名前も見かけました。

自分もコレクターズを知ったのはクレヨンしんちゃんに出てくる母親のみさえがコレクターズのファンという設定があったのがきっかけでした。

ある意味では藤原啓治さんがコレクターズへと導いてくれたと言っても過言ではありません。

そんな親友を亡くしてしまったコータローさんの心情が語られています。

これを読むと、コータローさんと藤原啓治さんは本当に深い所で繋がっていたんだろうなということがよく分かります。

これを書くと差別だと今の時代では言われそうですが、これが男の友情なんだろうなと自分には分かる気がしたある意味では熱く、ある意味では冷めた内容でした。

 

コータローさんの自伝には沢山の出会いと別れが語られています。

そしてこれを読む度にコータローさんの凄みに圧倒されるのです。

やっぱりコータローさんは男として、人として秀でた物が確実にあって、まさに「たよれる男」という表現が似合う気がします。

コータローさんの生き方には憧れもしますが並大抵の生命力ではなく、人間死ぬ気になれば何でも出来ると言いますが土俵際で腹を括れるその胆力こそがコータローさんの魅力だと自分は思います。

増補改訂版もきっと何度も読むことでしょう。

 

前作を持っていて購入を迷っている方、あるいは持っていなくてもコータローさんに興味がある方にはオススメしたい一冊です。

合わせて先日紹介した『14歳』もオススメです。

(こちらの方が自分は好きかも・・・)

 

 

 

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