『ネクスト・ギグ』の音楽編を先に記事にしようと思ってましたが、先にこちらを。
クリスティと並び「ミステリーの女王」と称されるドロシー・セイヤーズです。
アガサ・クリスティ大好きなのに、もう一人の「ミステリーの女王」の作品はまだ未読でした。
その中でも『毒を食らわば』と『ナイン・テイラーズ』はいずれ読むと決めていましたが、行きつけの書店には同じようピーター卿のシリーズ第一作になる本作も置いてあったので本作から読んでみようと決めました。
タイトルは『誰の死体?』ですが、原題の『Whose body?』の方が内容的には分かりやすい気がします。
事件の発端はとある建築家の家で見つかる死体です。
発見された家に住まう者は当該の死体には見覚えはなく、死体は全裸に鼻眼鏡のみを着用している男の死体という奇妙な状況でした。
この最初の死体の発見された状況から色々な推理を巡らせる探偵役のピーター卿ですが、さながらホームズのようでそこは楽しかったです。
ピーター卿を邪険に扱うザグ警部も良いアクセントでした。
ただし、全体的には自分は読むのに苦労しました。
何故ならそれ以降は推理場面も含めて面白みを殆ど感じず、集中出来なかったからです。
ページ数は300無いくらいなので、ホームズの最初の長編『緋色の研究』と長さは殆ど変わりないですが、没入感は雲泥の差でした。
面白みを感じられなかった理由①
単純に物語として退屈だった。
これが一番の理由です。
飽きちゃったんですね。
面白みを感じられなかった理由②
登場人物が好きではなかった。
嫌いではないけど、好きにもなれない。
いかにも貴族らしい振る舞いや言動、考え方もどちらかと言えば苦手でした。
以上二つにより、なかなか苦労しました。
ただ好きなキャラクターも居ました。
ピーター卿の従僕バンターです。
どうして優秀な探偵役の側にはこういう優秀なアシスタントが必ずと言っていいほど居るんでしょうね。
(ヘイスティングズはちょっと違うかも知れないけど。)
バンターの作中での貢献度はかなりの物だと思います。
事件の推理自体も特段面白いものでもなく、ワクワク感もありませんでした。
でも、古きイギリスの雰囲気は感じられて、それは良かったかな。
物語も推理も途中までは面白かったんですけどね~。
さてさて、一作目は個人的にはイマイチだったもの、今後はどういう風に読み進めていこうか迷っています。
『毒を食らわば』と『ナイン・テイラーズ』だけ読んでも良いのですが。
とりあえず次作の『雲なす証言』は読もうかしら。
ただ、行きつけの書店には置いてないんですよね・・・。
『誰の死体?』
★(★)☆☆☆ / (1.5点)