この作品も若干書店で探すのに苦労しました。
ちなみに『不死蝶』はもう書店にはその時は並んでいませんでした。
再入荷は無いかも知れませんね。
これまでの金田一耕助シリーズからすると小粒なイメージの本作です。
面白さ的にも、他の作品からするとちょっと劣るかも知れません。
それでもそこは金田一耕助シリーズ。
小粒でありながらも面白い一冊でした。
金田一耕助シリーズ特有の不気味さと妖艶さ、そして摩訶不思議さは一応全て兼ね備えています。
今回は被害者になるのがヌードモデルの女性ということで、設定上は妖艶さがありますけど、実際にはそこまでエロティシズムを感じる作品では無かったです。
グロさもないです。
だからなのか、一応全て兼ね備えてはいるものの読了後もパッとしない印象でした。
金田一耕助が活躍する場面も少ないですしね。
強いて言うなら、本作で一番強いのは「不気味さ」でしょう。
正体不明の「幽霊男」が次々と人を殺していき、それに翻弄されていく金田一御一行という構図は小粒ながらもなかなか面白かったです。
それでもやっぱり何かインパクトには欠ける作品でありました。
ぺージ数的にも面白さ的にも読み易くはあるんですがね~。
ちなみにこの作品、あらすじどころか真犯人含めた色々な真相の内容がwikipediaに要約されています。
これって良いのか?
『幽霊男』
★★(★)☆☆ / (2.5点)