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第3位:『黒いトランク』 / 鮎川哲也
和製本格ミステリーで言えば、本作が一番面白かったです。
当時の情景も、物語としての面白さも、複雑なトリックも、全てが面白かった。
さりげないヒントも後になって読み返してみると大胆な伏線に感じられます。
当該記事でも書いていますが、クロフツの『樽』を彷彿とさせる内容ではありますがトリックそのものは『樽』よりももっと複雑で自分なんかには簡単には理解できないものでした。
でも、だからこそ奥深い面白さがあり、何度も繰り返し読みたくなるような作品になっていると思います。
『中途の家』よりも舞台が日本だからか、より作品に夢中になれたこともあって本作の方を上にしました。
でもこの作品も古き良きミステリーであり、ワクワク・ドキドキさせてくれる素晴らしい作品でした。
鮎川哲也作品はこの作品が最初で最後になっておりこれ以降読んでいませんが、リラ荘含め他にも読んでみたい作品がまだあります。
最初に読んだのが『黒いトランク』で個人的にはとても良かったと思っています。