ここからは意外と悩まなかったです。
でも実はそれが結構悲しい・・・。
本当はもっと悩むくらい面白い作品をもっともっと読みたいんですよね~。
そんな話は置いておいて・・・。
第4位:『中途の家』 / エラリー・クイーン
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奇しくも昨年の4位もエラリー・クイーンでした。
その時に選んだ『ギリシャ棺の謎』は今振り返っても相当レベルの高い作品だったと思っていますが、『中途の家』もそれに負けず劣らずのとても面白い作品でした。
これまでの国名シリーズよりも人物造形が凝っていて、登場人物がバラエティに富んでいるのがまず好きでした。
それがあるからこその裁判の場面だと思いますし、特に裁判の場面はハラハラ・ドキドキもあったのでまさに推理小説としての醍醐味が味わえました。
裁判の場面だけでなく、終盤には今回も「読者への挑戦状」も挿入されており、その挑戦の名に恥じぬエラリーの論理的解決がこれまたワクワクさせられます。
大げさに言えば、『ギリシャ棺の謎』の時も思ったことですが、自分が推理小説に求めているものが全て詰まっている気がします。
ハラハラ・ドキドキする展開、ワクワクする謎解き、その上に成り立つ物語としての面白さ。
全部兼ね備えている作品だと思います。
惜しむべくは裁判の後が少しグダグダな展開になっており、それは仕方ないと思いつつもちょっと長さを感じてしまった点です。
あと、もしかしたらリチャード警視が出てこない方が展開がすんなりしてて良いのかも、といのも感じました。
この後の『ニッポン樫鳥の謎』ではリチャード警視のせいで展開が詰まる感覚があったので・・・。
べた褒めの感想でしたが、これより上の作品との差は単に個人的な印象の差です。
2位、3位とはそれほど差が無いかも知れません。
ただし、1位だけは個人的には圧倒的ですので・・・。
という訳で第4位は『中途の家』でした~。