アガサ次郎の推理日記

推理小説好き(初心者)です。主に読んだ本の感想を書き込んでいきます。

『名探偵コナン 黒鉄の魚影』

www.conan-movie.jp

 

コナン関連のネタを記事に盛り込む事は何度かありましたが、コナンそのものに焦点を当てた記事を書いたことはありませんでした。

コナンと言えば、自分にとってはシャーロック・ホームズよりも先に知った「探偵」ですし、大人になった今でも観てしまうバイブルみたいな物ですね。

専ら観るのはアニメだけですし、全部は観てませんが。

U-NEXTで第15シリーズの途中までは全部観ています。

まだ先が長い・・・。

 

という訳で今回取り上げるのは劇場版の最新作ですね。

「業火の向日葵」以降は毎年劇場版は観に行っています。

それ以前の作品に関しては「探偵たちの鎮魂歌」までは劇場に観に行っていましたが、それ以降から向日葵までは全く観ていない状態でした。

ただ「業火の向日葵」があまりにもつまらなかったので(怒りが湧くほど)、口直しに1作目から観なおした勢いで鎮魂歌以降も全て後追いで鑑賞しました。

ということで劇場版に関しては今のところ全部観ております。

旧作も今もまだ観てしまう程大好きです(偏りはある)。

 

昨年の「ハロウィンの花嫁」が個人的にはヒット作でしたので、逆に今年は期待値が低かったのですが、それが良かったのか結構楽しめました。

相変わらず推理の部分は取って付けたようなおざなり感がありますけど、まぁ頑張った方じゃないですか。

ただ殆どは「ミッション・イン・ポッシブル」状態です。

ハロウィンもそうですし、コナンの劇場版では殆どがそうだと思いますが、結局キャラクター重視の物語ですのでそこに安っぽさを感じてしまう人にはコナンの劇場版で楽しめる作品というのは片手で数えられる程かも知れません。

本作も例に漏れずキャラ重視の話ではあるのですが、まず今まで焦点の当たることの少なかった灰原にスポットライトを当てた作品というのが良かった。

これまで灰原が重要な位置に居た作品と言えば「天国へのカウントダウン」や皮肉なことに「業火の向日葵」程度のもので、それ以外だと良くて鎮魂歌やストライカーくらいの扱いか、と言った感じでしたので本作は新鮮味があってとても良かったです。

灰原のおかげかラブコメ要素もいつもみたいにクドイ感じもなく、対象が灰原だったのでむしろ良かったくらい。

欲を言えばもっと踏み込んで灰原に焦点を当てて欲しかったかな。

でもまぁ良かったです。

 

それ以外だと黒の組織関連の話ですが、劇場版だと黒の組織関連の話が個人的には悉くつまらないと感じることが多いのですが、本作は珍しくそこも面白かったです。

ジンの「クソシステム」は思わず笑いました。

純黒の悪夢」ではキュラソーという組織の中でも割と中核に近そうなキャラが出てきましたが、本作ではそのキュラソーの後釜に当たるキャラが登場します。

が、扱いがキュラソーに比べるとかなり雑ですし、優秀なのかどうか計りかねる展開で「このポジションじゃなくても・・・」「そもそも必要だった?」と思ってしまったり。

そんな奴よりもキールがかなり危ない橋を渡っていて、そっちに興味が注がれておりました。

ちなみに今回安室ことバーボンはあまり活躍はしないものの、しっかり美味しいシーンは用意されていました。

 

物語全体的にも飽きずに最後まで観れました。

エンドロールの後のエピローグが劇場版のお約束となっていますが、最後までしっかりオチが付いて上手く締められていて、終わり良ければ総て良しと言わんばかりに、珍しく・・・と個人的には思いますがエピローグまでしっかり良かったです。

飽きずに見れたのは物語そのものの面白さもありますが、少年探偵団の無駄な登場(というか序盤くらいしか出てこない)、ラブコメ要素が薄め(対象が蘭の物に限っては皆無)、悲惨な声優の起用が無かったこと等の要因も大きいと思われます。

無駄を排除し、余計な盛り付けが少なかったことが個人的な好印象の要因なのは間違いないかと。

あとこれは多分感覚が麻痺しているのだと思うのですが、いつもよりは派手なアクションが抑えられていたような。

アクションの派手さにかけては激しくなる一方で着いていけなくなる程でしたが、本作はギリギリですが許容範囲かなと。

もちろん派手・・・というか過激なアクションはありますが、それは劇場版だからというご愛嬌で済ますことにします。

 

そうそう主題歌のスピッツも良かったです。

昨年は大好きなバンプで意外性がありましたが、今年もスピッツで意外性がありました。

どちらも物語にマッチしていると思いますし、今回のスピッツの曲は初めて劇場でフルで聴きましたが好きな楽曲でした。

東京事変バンプスピッツとバンド形態が続いていますが、個人的には大歓迎。

 

 

しかし劇中に登場する老若男女システムって組織壊滅に繋がりかねない超重要な危険分子な気がしますよね。

一体どんなシステムなのかは是非劇場で。

最後には来年の予告編も流れますが、個人的には楽しみになる予告でした。

予告といえば、毎回冒頭に流れるコナンのあらすじ紹介がリニューアルされてたのは嬉しかった!

から紅以降から使い回しがあってとても残念に思っていましたので。

今回ならではのオリジナリティがあってとても良かったです。

 

ということで「黒鉄の魚影」、シリアスなシーン有り、胸アツなシーンも有り、割と満足できる作品でした。

ハロウィンから良い流れで来てるので、来年も楽しみです!