2023年の読書的振り返りをしようと思いますが、今年は個人的に印象に残っている作品を並列で取り上げたいと思います。
年をまたぐ形になる予定です。
①辻村深月作品 2作
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自分にとって初めての辻村深月作品が『冷たい校舎の時は止まる』でした。
冬にピッタリの作品を探し求めて出会った作品ですが、そんな経緯も含めて非常な好きな作品でした。
読了後に漫画版を読もうと手を出してみましたが、最初の2話くらいでリタイアしてしまいました。
そして自分にとっての辻村深月作品2作目が『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』でした。
こちらもとても面白い作品でした。
『冷たい校舎~』とは異なり、社会的テーマや地方の女性の生活、そして妙に冷めた・・・という言い方が正しいかは分かりませんが、自分の印象的にはクールな主人公がマッチしていました。
物語的にもすごく面白くて、ラストの何とも言えない感情が渦巻く展開は忘れられません。
もちろん、タイトルの伏線回収もです。
読了後に印象が薄れていく作品が自分が多い気がしていますが、辻村深月作品たちはどちらも印象に残っていますし、しっかり面白かったのでとても良かった。
その要因は、自分は登場人物の造形にあったと思います。
ここが女性作家は本当に上手な印象で、辻村深月の作る登場人物はどれも印象に残る人たちでした。