数々のミステリー賞を受賞し、5冠を獲得した作品です。
文庫化されたら読みたいなと思ってましたので、店頭に並んでいたのを見つけて迷わず買いました。
5冠ということで、どうしても期待をしてしまいます。
過去にも数々の賞を受賞したということで期待をして読んだ作品が幾つかありましたが、そのいずれもが正直期待外れでした。
残念ながら本作もそうです。
途中までは本当に面白くなかった。
これはレビューにも書かれていますが、ライトノベルを読んでるみたいな感覚でした。
別にライトノベル・ライトノベル風な作品も嫌いではないのですが、期待していたのはそれではなかったので、「何が面白いんだろ?」なんて思いながら読み進めていました。
そう、この作品の展開がガラッと変わるのは最終章です。
この展開になって最初に思ったのは「今年読んでブログに取り上げたあの本に似てるな。」ということでした。
レビューを読んでいると、結構仕掛けに気づいていた方も多いみたいですね。
自分は全く気が付いていませんでした。
でも、どんでん返しが起こる=面白いとは限りません。
今作がまさにそれです。
正直、何をどう評価したら良いのかよく分かりません。
全てに既視感がありますし、ストーリーやキャラには魅力を感じない。
肝心の仕掛けにも肩透かしを喰らったような感覚で、「いつピークが来るんだろ」と思いながらそのまま終わってしまった感じです。
まぁ勝手に期待した自分が良くなかったということでしょう。
ミステリー5冠という前情報が無ければ、また印象が変わったかも知れません。
良かったことを挙げるなら、読みやすいのは確かに読みやすかったです。
あと、ラストの「乙女かよ」って台詞は好きでした。
続編があるようですが、それを読むかは分かりません。
いずれにしても、文庫化してからですね。
★★☆☆☆ / (2点)